ハニーチ



高1の彼女のバレンタイン




「という訳で、東峰くんにお礼のプレゼントを渡せたんでしたっ。

めでたしめでたし!」


あのクリスマスの夜のことを心を込めて説明したというのに、聞いてきた本人である澤村はといえば、興味なさげに英単語帳をめくっていた。


「澤村、聞いてた!?」

「聞いてたよ。そんないい感じにまとまってたのに、相談相手には2月の今日まで何の報告もなかったナー」

「! そ、それは」

「俺が聞かなきゃ何にも言わないつもりだったろ」

「!! 言うタイミングがなかっただけで」


澤村とは別のクラスだ。

部活も本格化してきたらしい澤村は朝練もしていたし、冬休みもあったし、1月にはテストもあったから、致し方ない。

そう主張しても澤村の機嫌は直らなかった。

面倒見がいいくせに、妙なところで拗ねる。
子どもっぽい。


「なんだ?」

「いやっ、なんでもない」


そして、目ざとい。

だがしかし、今日の私には奥の手があった。



「なんだ、これ」


差し出したのは手のひらサイズの小袋、甘い香りがほんのりとこぼれていた。



「今日は何の日でしょうか?」

「お、そうか、バレンタイン」


澤村はこういう色恋のイベントに疎い。

クリスマスの時も途中参加だったし、中学の時からバレンタインデーでチョコをもらっても全部義理チョコだと思い込んでいる節があった。


、サンキュ」

「いつもと変わりばえしないけどね」

「うまいよ、毎年。腹も減ってたからちょうどいい」

「ならばよかった」


朝練のあとの小腹の足しになったなら、プレゼントしたかいがある。

早々に食べきった澤村が袋を丸めたところで、こっちを見た。


「俺にくれてどうする?」

「なにが?」

「バレンタインデーだろ、旭にあげなくてどうするんだ」



あ、さひ、東峰旭。


いきなり隣の席の東峰くんの名前を出されるとドキッとする。

クリスマスのボウリング大会以来、どうしてか意識してしまう。



「ちゃんと用意してるんだろうな?」

「そりゃっ……うん」

「朝練も終わったし、教室にいるだろ。俺としゃべっててどうする」

「そっちが呼び出したんじゃん!」

「バレンタインデーだって知ってたら呼び留めなかったぞ」

「知っててよ!」


不毛な争いだと気付いた。予鈴が鳴った。

二人して教室に急ぎながらしゃべった。


「まさか俺と同じやつじゃないよな?」

「え?」

「旭にあげるやつだよ」

「そ、そんなに名前連呼しないでよ!」

のことだからずれてるんじゃないかって心配してるんだ」

「私、ズレてないよ! ほら!」


本当は東峰くんにだけ見せようと思ったけど、ついムキになって鞄から贈り物を取り出した。

さすがの澤村も感心したらしい。
言葉を失っていた。立ち止まるくらい。


「澤村?」

……」

「すごいでしょ?」

「なんだ、そのボール」

「ボール!?」


すごい言い草だった。

そりゃ、袋がパンパンになるくらい、色んなものを詰めたけど、決しては真ん丸ではない。


「そういう問題じゃない、ドッジボールでもする気か」

「しないよ! これ食べ物だよ?」

「なんでこんだけ詰めてるんだ、詰め放題で買ったのか?」

「ちがっ、これ、全部すごく選んだんだからね!?」


余りにも呆れられているから、仕方なくリボンを解いて、ボールと称された袋の中身をいくつか取り出した。

マドレーヌ、クッキー、トリュフ、ハート型のチョコに、カップケーキ、他にもエトセトラ。
甘いチョコレート菓子をこれでもかと選び抜いて詰め込んでいる。

それぞれ見せてあげると、さすがの澤村も感心した様子で頷いた。


「よくつぶれてないな」

「細心の注意を払って入れてるからね」

「なんでそんなに種類が多い?」

「いやだって、東峰くんにどんなお菓子がいいかって聞いたら……」








『あ、東峰くんって、好きなお菓子ある?』

『好きなお菓子?』

『ほら、クッキーとか! おいしいから私は好きなんだけど』

『ああ、俺も好きだよ』

『じ、じゃあ、マドレーヌは? バターの香りがしてね、好きなんだ』

『それもおいしいよなあ』

『とっトリュフなんかもいいよね? 一つ口に放るととろけてもう最高』

『あれもうまいよな』

『だよね!? ハートの形したチョコなんかも食べるの楽しいし』

はこのあいだカップケーキもおいしそうに食べてたよね』

『う、うん! 東峰くんもカップケーキも好き?』

『好きだよ』

『おいしいもんねっ』







「……って、ちゃんと調査をしたわけですよ」

「普通は、その中の一番を聞くんじゃないのか」


その手が、あったか!!


あれ、待って、まさか、多すぎて迷惑になる?

東峰くんがどのくらい甘いもの好きかまでは調査してなかった。


、そんな深刻になるな」

「だ、だって、東峰くんこんなにもらっても困るかもしれないし」

「それはない。 がくれるなら板チョコでも喜ぶと思うぞ」

「板チョコの方がよかった!?」

「そうじゃない」


「二人とも何やってんのー」


あれは、菅原くん。

あんまりしゃべったことはないけど、澤村と東峰くんと同じバレー部ということは知っていた。

開いたままの袋からお菓子を取り出した。


「え、なに!?」

「菅原くん、よければ食べてください!!」

「え!?」

「じゃあ!!」

!!」


チャイムが鳴り響く。

遅刻しないでね、二人とも。


心でそう思いながら振り返らずに自分の教室に急いだ。



、遅刻だぞ」

「チャイム鳴り切ってないのでセーフです!」

「おお、そうだな」


すんなりと納得してくれた担任の先生を追い抜かして教室に入って席に着く。

東峰くんが制服姿で、いつもの隣の席に収まっていた。


「おはよう、。今日は遅かったな」

「あ、……うん」

「?」


はあーー、と深く息をつく。

あんまり東峰くんの顔が見れない。

ごめんね、東峰くん。

お礼の気持ちでついお菓子を入れすぎちゃったよ。絶対もっと軽くするからね。

心に誓って、日直の号令に合わせて起立した。













さん、いるー?」


お菓子を減らす間もなく、休み時間に呼び出された。菅原くんに。


「あ、いたいた。さん、ちょっといい? もしかして次、移動教室?」

「いや……」

「よかった、ちょっといい?」

「うん」


なんだろ、

そう思いながら、クラスの人の視線が気になった。

そりゃ他のクラスの男子が来て、とくに係も委員会も一緒じゃなければ変に思う人もいるだろうけど、私が呼び出される時点で告白なわけがない。

これが佐戸井ちゃんなら、その可能性もあるけどさ。

ドキドキもせずに付いていくと、菅原くんが人気のないところで振り返った。


「これ、返すよ」


さっき菅原くんにあげたお菓子だった。

差し出した時のまま、封も開けられてない。


「め、迷惑だった?」

「いや、大地に聞いたけど、これって旭にあげるやつだよね」


最初はそのつもりだったけど、本当に菅原くんに食べてもらえたらって思ってはいた。

そのまま言葉にすると、菅原くんが困ったように笑って首を横に振った。


「そしたら旭に恨まれるよ」

「あさひって……東峰くん?」

「あれ、他に旭っていたっけ?」

「いないけど」


けど、さ。



さんが旭のために選んだならさ、そのまま旭にあげた方がいいよ。大地もそう思ってる」

「さ、澤村が詰めすぎだって言ってて」

「それはさ、言葉のあやだって。
大地もついさんが気になるみたいでさ。中学の時から面倒見てるって言ってたし」

「面倒見てるって……そんな言い方」


そりゃ澤村は話しやすいからつい相談に乗ってもらってたけど、そんな風に菅原くんに言わなくても……


「反省してたよ、言いすぎたって、大地」

「……そうなの?」

さんがいいって思ったならさ、そのまま旭にあげなよ。俺たちも二人の邪魔したくないし」


菅原くんから、さっきあげたお菓子を受け取った。


「じゃあ、俺はこれで、「菅原くん!!」

「ん?」

「こ、このお菓子は! 東峰くんにあげるけど、その、ただの、お礼なのでっ」


決して、それ以上でもそれ以下でもなくって、深い意味も想いもないわけで。

上手く説明できているかわからなかった。


菅原くんがもう一度このお菓子をつまんだ。


「俺、もらっちゃおっか?


さんのお菓子」



菅原くんが封を開けようとしたとき、このお菓子を選んだ時のことが頭に浮かんだ。

東峰くんが、このお菓子で、笑ってくれたらいいなって。

それだけで。



「ん!」



お菓子を手に戻されて、ポン、と頭を軽くたたかれた。



「ほら、誰にあげたいか自分でわかってんじゃん」

「あ、いや!」

「今日、たしか昼休みは委員会だから、部活前でも休み時間でも旭に声かけなよ。部活の後は自主練があるから遅くなるだろうし」

「な、なんで、そんな二人とも優しいの?」


菅原くんたちに何のメリットもない。



「友達だからだよ」



ふっと力を抜くように口角を上げた菅原くんは、とても輝いて見えた。













「渡せたのか?

その様子だとまだか」


掃除の時間、じゃんけんに負けた私はゴミ当番だった。

澤村も同じだったらしい。

じゃんけんに弱いのはお互い様だ。


「俺はじゃんけんには勝ったぞ」

「そうなの? だったらなんでここに」

「ここに来たらいいことがあるってクラスのやつに言われてな」

「ふーん」


ゴミ捨て場にいいことなんてあるんだろうか。

よくわからないけど、掃除当番をさっさと終わらせて東峰くんに感謝の気持ちを私に行かないといけない。





校舎に戻ろうとしたとき、澤村に声をかけられて振り返った。


「がんばれよ!」


こぶし、一つ。

澤村の、カラッとした笑顔、好きだ。


「ありがと、がんばる!」


同じように拳を突き出した。

変わらないなあって、こんな風に元気をもらえる友達がいるってすごいことだ。

校舎に戻ろうとドアノブに手を伸ばしたとき、ちょうど扉が開いた。


「わあ、!?」

「結じゃん、ゴミ当番?」

「ちっ違うちがう」

「手になんか持って……、あ!」

「ちち違うってば、これはあの、ただの、その!」

「わかる、感謝だよね」

「へっ?!」

「私もがんばる!!」

っ?」


結と入れ違いに校舎に入って廊下を走る。
部活にもう行ってるかもしれない。チャンスはあるはずだ。

カバンの中に想いは詰め込んである。


「!!」


佐戸井ちゃんが、東峰くんに話しかけている。
それも、笑顔で。
なにか手に持っている。


ま、まさか。


「いーなー、東峰。佐戸井にチョコもらってるー」

「!!」

は何か持ってないの?」

「ない」

「そこは即答か」


笑ったクラスの男子は、ボウリング大会の時と同じく軽い感じで明るかった。

目を離したすきに東峰くんと佐戸井ちゃんは教室を出て、廊下を二人で歩いて行った。
さすがに追いかけられなかった。


「どこ行くんだ、あの二人」

「待って!」

「なに?」


つい、クラスメイトの腕をつかんでしまった。

二人の邪魔をさせたくなかった?

自分の気持ちが、今、ドキドキしている意味がよくわからなかった。


「あ、あの、一つ聞いていい?」

「なに?」

「佐戸井ちゃんのどこが好きなの?」

「……、……顔」

「そ、そうだよね、わかる!」

「そーいうは東峰のどこが好きなの?」

「えっ」


びっくりして腕を離してしまうと、相手の方はさっきと同じ感じで笑っていた。


「俺さー、中学の時デブってたんだ」

「ぇ」

「これ、写真」

「え!!」

「中三の秋から春休みにかけてすげー頑張って痩せてさ、高校デビューって思った入学式の初日に東峰に気づかれた」

「……同じ中学だったんだ」

「アイツはけっこうまんまだよ」


携帯の写真と目の前の彼とをもう一度見比べてしまった。


「最初、なんでわかったんだって腹が立ってさ、突き飛ばしたけどぜんぜんアイツびくともしないんだよな」


その光景がすごく想像ついた。


「東峰がさ、『おまえ、変わってないよ』って言うんだよ。

どこだがよ、すげー変わっただろって。こんな痩せてさ、顔もシュッとしてたし?

そしたらさー」



変わってないよ、その明るい感じ。

うらやましい。



「って言う訳だよ」


そんな風に話す東峰くんが、とても簡単に想像できた。


「東峰って、いいやつだよな」

「うん、……うん」

「すげえ頷くな」

「ほんと、そう思うから」


クラスメイトは携帯電話をパタンと閉じてズボンのポケットに閉まった。


「どこ、行くの?」


やっぱり佐戸井ちゃんと東峰くんのところだろうか。

そう尋ねると首を横に振った。


「誰かチョコ持ってないかパトロール行ってくる」

「そ、そんなにチョコって欲しいものっ?」


もう幾分か離れた彼に呼びかける。

相手は笑った。



「もちろん!!義理でも可!!」




それは、背中を押してくれる回答だった。


















?」


バレー部の部室から出てきたのは、澤村だった。

ガクッと肩を落として、ボール、ではなく東峰くんへの感謝の気持ちを抱えなおす。

呆れた声が頭に振ってきた。


「結局、ずっと渡せなかったのか」

「た、タイミングが……」

「中に旭だけだし、呼んでくるか?」

「ま、待ってやだ!」


澤村のジャージを引っ張った。今にも部室に戻って東峰くんを呼んできてくれそうだった。


「こ、ここまで来たら自分の力で……さっきも菅原くんにそう言ったし」

「ああ、そういえば先に菅原の方が上がったな」

「うん、そんときも東峰くん呼んでこようかって言われた」


部室のドアが開いた、と思えば、それは待っていた人だった。


「東峰くんっ!!」

「旭」


こっちに気づいてくれた、と思ったのに、なんで嫌そうな顔をされたんだろう。

東峰くんがまた部室に戻りそうだったから、思わず声をかけた。


「ま、待ってるから! 東峰くんのこと、待ってたの」

「お、俺?」

「俺!!」

「「……」」


「あーー、俺は教室に行く。鍵は旭か、戸締りよろしくな」

「あ、ああ」


東峰くんと何故か目が合って、澤村が階段を下りていくのがよく響いた。


「あの、あの、東峰くん」

「中、入る?」

「いいの!?」

「そんな綺麗なもんじゃないけど」

「お邪魔します!!」


二人で話ができるなら何でもよかった。


けど、中に入ってみると、確かにきれいなものではなかった。

汗のにおいもする。

こういう部室に入ったことがなかったから、つい見回してしまった。
アイドルの、しかも水着のポスターも張ってある。

東峰くんにポスターを眺めていたところを見られたのは気まずかった。


「ごめん、先輩がこないだ貼ってて」

「い、いえいえ、お邪魔させてもらってごめん!」

「話って?」

「これ!!」


顔も見れずに勢いよく両手でプレゼントの包みを差し出した。


「いつもありがとう!!」


ばくばくと、鼓動が早い。

ただのお礼なのに。

いつも隣でいてくれてありがとうって、ただ、それだけなのに。

あれ、

あれ、


おかしいな。

澤村にあげる時はこんな風にならないのに、菅原くんの時だってなんでもなかったのに、なんで、こんな、東峰くんの前だとドキドキするんだろう。


これって、もしかして。


包みを受け取ってもらえたのが分かって、顔を上げた。



「あ、ありがと、



照れた様子で頬をかく東峰くんが、とってもまぶしく見えた。

ああ、そっか、お礼じゃないんだ。この包みに詰め込んだそれは、全部。


、……泣いてる!?」

「泣いてない、泣いてないよ!?」

「な、ならよかった、俺のかんちがいならそれで」

「も、もらってくれたのが嬉しくて」

「え!」

「あ、いや、その、澤村にね、東峰くんにいつ渡そうか相談してて、今日ずっと、いつ渡そう、いつならいいかなって悩んでて、澤村にもまだかってすごく言われて、さわ、む!?」


東峰くん、の大きな手が、にゅっと伸びてきた。


その指先が、ふれた。くちびるに。

間近で見る東峰くんは、教室で見るよりずっと、大人に見えた。



、大地の話はいいよ」


いいよ、

それは、遠慮するように、という意味だった。



「俺は、さ」


おれは、なに?


「な、なんでもない、なんでも!!」

「えっ」

「ご、ごめん、手で!」

「いいよ、手でもなんでも!」

「いや、よくないよ! そ、それより、このボールってバレーの?」

「違うよ、中身お菓子だよ!!」


とんだ誤解だ、

そう思って、東峰くんの腕をつかむと、ひどく驚いた様子で、どこか顔の赤い東峰くんは、プレゼントの袋を取り落とした。

リボンの結びが甘かったらしい。


真ん丸に近い袋からは、たくさんのお菓子、もとい私の気持ちがあふれて床に転がった。





















「そういえば、さ」


部室から教室に向かう途中で東峰くんに尋ねた。


「な、なに!」


なんでそんなびくつくんだろう。


「さといちゃんから何かもらった?」

「いや、何も」


あれ、部活に行く前に何か持っていたのは何だったのか。

そう呟くと東峰くんも合点がいったらしい。


「それは、からもらったチョコだよ」

「あれ、そのときはまだ」

「俺が、じゃなくて佐戸井がからもらったやつ」


ますます意味がわからずにいると、シンプルに言えば、自慢されただけ、だそうだ。

さといちゃん……、私からの友チョコを東峰くんに自慢したのか。自慢にならないと思う。



「いや、そんなことないよ」

「え?」

「正直言うと、大地もスガももらったって聞いてたからさ、気になってて。あ、催促したわけじゃないんだ!!」

「東峰くんにもあげる、もっとあげるっ」

「いいって、もうこんなにもらってる」

「東峰くん」


鞄の持ち手をぎゅっと握っていた。


「東峰くんが好きって言ってたから」

「ぇ」

「だから」

「ま、待って、それは俺から、「そのお菓子全部入れたつもりだったんだけど」

「……お菓子?」

「え、お菓子」

「お菓子……」

「あれっ、あの、お菓子の話、してたよね、私たち」

「あーーー、うん」

「へんなこと言った!? 全部好きなの入れたつもりだったけど他のがいいなら交換しても」

「足りてる、、もう十分もらってるよ。そ、それよりさ」


東峰くんが照れた様子で笑った。


「一緒に食べないか。もここに入ってるやつ、全部好きって言ってたと思うんだけど」

「うんっ!!好き、ぜんぶ」


元気よく返事をしすぎて東峰くんに笑われた。それでよかった。



「あーーー……俺も、好き」

「いっしょだね」

「……ああ、えぇっと、そうだな」

「どれから食べるっ? 私のおすすめはコレ!」

「じゃあ、それにしよう」


このお菓子の数だけ、もっと一緒にいられたらと密かに希う。



end. & Happy Valentine's Day!