坂を下りきったところでは木兎に言った。
「そういえば、木兎、短冊書いた?」
「いや!」
「書く?」
はカバンから細長い紙を数枚取り出した。
「なんでそんなん持ってんだ?」
「これ、しおりなんだよね。図書委員の」
「あー、作ってるよな、毎年」
「あ、でも笹ないから書いてもしょうがないか」
が再びしおりをカバンの奥へとしまったタイミングで、木兎は言った。
「なあ、、応援に来いよ」
「バレー? 全校応援だし行くよもちろん」
「じゃなくて合宿!」
合宿に応援なんて聞いたことがない。
はがっくりとうなだれた。
「あのさあ、木兎」
「笹に吊るすより合理的だろ」
何を言っているんだ。思考停止したをよそに木兎は言い切った。
「俺はと天の川が見たい!!」
星に願うより本人に直接伝えた方が手っ取り早い。
その理論に確かに、と他人事のようには納得した。
end.
さらにおまけ